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2024年1月1日「世田谷の一戸建てが高水準競落」

東京地裁開札トピックス(24.1.1日号)

世田谷の一戸建てが高水準競落 

 このところオープンハウス社などの建売会社の在庫が増加しているとの報道がある。コロナ禍で販売好調であったがこのところ一転して売れ行きが鈍化しているようだ。売れ行き鈍化は価格が上昇し、実需層が付いてこられなくなったことも原因だと思われる。マンション価格の上昇に比べ価格上昇が小さかった一戸建てが比較して安価と捉えられ販売好調であったが、ここへきて転機を迎えたようだ。

そんな中、昨年12月6日開札での一番人気は東急世田谷線「松原」駅徒歩約9分に立地する一戸建てであった。土地は西側で幅員5.2mの公道に面する約25.5坪で、建物は木造の築41年で延床面積は約26坪である。この物件の売却基準価額は4012万円であったが、これに対し入札23本が集まり最高価6839万円にて不動産会社が競落していった。

 人気エリアの物件であったためか、一戸建てで久々の大量入札であった。競落水準は売却基準価額に対する70%強の上乗せで、この日一番人気で24本の入札を集めた浅草のマンションより約10%高い。

 この土地の正面路線価は坪約155万円で、これに対しては建物評価額をゼロとすれば、約74%の上乗せである。また再販価格は取引事例から考えると、更地化して1坪300万円の7600万円強が見込まれるが、それではあまり再販利益が取れない競落価格である。おそらくこのエリアでは希少な売り物件になることで、より高い水準の再販価格を狙うのだろう。売れ行き鈍化が見られる価格帯とは相違した一段高い需要層がターゲットのようだ。

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