2025年11月17日「東十条1戸建てが一番人気」
東京地裁開札トピックス(25.11.17日号)
東十条1戸建てが一番人気
首都圏の新築マンションの売り出し専有面積坪単価は500万円を超えたとのこと。東京23区内で見れば700万円に迫る水準である。これは明らかに一戸建ての価格水準を上回っていると言えよう。そんな中11月5日に築浅の一戸建てが一番人気の物件となった。その戸建ては京浜東北線「東十条」駅徒歩8分に立地し、土地は北側で幅員約6mの公道に面する約16坪である。建物は築4年の木造3階建てで3LDKの延床面積は約25.5坪である。
仮に同じ立地の中古マンションで築20年くらいであると、おそらく専有面積坪当たり400万円はすると考えられ総額は1億円を超えるだろう。しかし、この対象物件は売却基準価額3989万円で、入札が28本あり、競落価格は5767万円であった。もしこの物件がマンションであれば到底競落できる水準では無かっただろう。
またこのところの市場では立地が価格に対する影響が従前より強く反映している。マンション優位の中でも同じ日の対象物件に世田谷区内の築22年の4LDK、専有面積約24.5坪の部屋が入札本数7本に止まった。競落価格も売却基準価額4169万円に対し約18%上乗せの4906万円の比較的低上乗せ競落であった。これはこのマンションが最寄り駅(京王線「千歳烏山」駅)から徒歩21分と遠いことから生じた結果と言える。不動産の価値が利便性の高さに大きく影響するのは高齢化が進んでいることがその背景にあるだろう。



