2026年8月24日「サブリース解除の困難さ」
東京地裁開札トピックス(26.8.24日号)
サブリース契約解除の困難さ
サブリースの賃借権は通常の賃借人使用前提の賃借権と同じ権利の強さがある。借地借家法では建物賃借権については所有者である貸主が賃貸借契約を解除したい場合正当事由が必要である。サブリース事業者が建物を借りる場合は転貸によって収益を上げることが目的であり、自ら利用前提の場合とは異なるはずである。しかし、現在過去の判例も含め法解釈としてはサブリース目的の賃借人に対しても明渡請求には貸主は自己使用の必要性など正当事由が必要ということになっている。
7月29日開札では東武伊勢崎線「五反野」駅徒歩9分に立地する築34年の2DKのマンションが対象になった。専有面積12.5坪のこの部屋はサブリース会社からの転借で個人が占有していた。所有者・債務者は債務返済に窮し、本物件を売却しようとしたと思われる。そこでサブリース会社への賃貸を解消し、空室にて売却しようとしたように思う。この部屋の広さから、空室にて実需向きに販売した方が売却しやすく売却価格も高くなるからである。そこでサブリース会社に賃貸借契約の解除を通知するも、サブリース会社は多額の解約金支払い前提でなければそれに応じない姿勢であった。結果として所有者・債務者は任意売却叶わず、競売に移行したと思われる。結果売却基準価額883万円に対し、入札6本で最高価1530万円にて個人が落札した。近時サブリースをめぐり争いを耳にするが、その多くはサブリース会社が解約に応じないことにある。賃料上昇及び不動産価格上昇局面である現状、この問題はさらに増加しそうである。



