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2019年6月17日「外国人の入札が競争率を下支えか」

東京地裁開札トピックス(19.6.17号)

外国人の入札が競落率を下支えか

 6月6日開札では競落1物件当たりの入札本数は、前回の5月23日開札に続き10本未満で入札競争が沈静化した感じがある。その中で目に付いたのは外国人(おそらくは競落者名から察するに中国人と思われる。)が3物件落札していることである。いずれも比較的低額グロス価格の物件であるが、中でもその外国人の入札が無ければ不落札で特別売却物件になった物件がある。その物件は都営三田線「新高島平」駅徒歩約12分で、築37年が経過した専有面積約12坪の2DKのマンションである。現在賃料等は月額63000円で、管理費・修繕積立金、固定資産税等を除くと年約39万円の収入がある。売却基買受可能価額471.2万円で考えれば年8%強の利回りになる。これだけ考えれば入札が集まりそうだが、この物件は5階建てでエレベーターが無く、対象住戸は5階最上階にある。これであると将来の賃貸や換金価値に難があると思われたのか、入札は僅かに1本でその入札者が外国人であったのである。競落価格は475万円強と買受可能価額とほぼ同じで、決して高値入札ではなく競落している。こういった利回りは高いが、物件内容に日本人が難ありと感じる物件は今後とも中国人等の現金購入は増加していくのではないだろうか。

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