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2019年10月14日「築古ながら新駅期待で高上乗せ落札か」

東京地裁開札トピックス(19.10.14号)

築古ながら新駅期待で高上乗せ落札か

 山手線30番目の新駅「高輪ゲートウェイ駅」の建設が大分進んでいる。来年2020年には暫定開業とのことである。ここ単に駅ができるということではなく駅を中心とした新しい街づくりが行われ、多くのビジネス拠点や商業施設が人々を集めることになる。そんなことで高輪、泉岳寺近辺の不動産については価値上昇の期待が高まっている。そんな中9月19日開札では都営浅草線「泉岳寺」駅徒歩約5分に立地するマンションが開札対象になった。専有面積約17坪の2DK+サービスルームで、売却基準価額は2449万円であったが、これに対し12本の入札があり、最高価4010万円にて落札されていった。売却基準価額への上乗せ率は約63%であったのに目を引かれた。というのもそのマンションは築48年と古く旧耐震構造であることだけでなく、現行の建築規制においては同規模の建築物が建てられない、いわば既存不適格建物であったからである。

この建物はさらに検査済証も取得していないようであり、その面からも再販価値に懸念がある。しかしそれにも拘わらず高上乗せ率落札になったのは一重に新駅エリアという立地の魅力であるのではないだろうか。ちなみにこのマンションは8人の共有であり、相続における分配等での調整が付かず換価競売になった。おそらくは築古ながら新駅エリアの好立地という価格が付けづらいところで、競売という透明性の高い価格での換価が求められたという面もあるかもしれない。

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