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2020年3月9日「落札競争がやや沈静、コロナ影響か}

東京地裁開札トピックス(20.3.9号)

落札競争がやや沈静、コロナの影響か

コロナウイルスの蔓延により各種イベント中止や会合の自粛が起こっている。さらに国民の消費マインドも併せて低下し、日本経済に暗雲が垂れこんできた。競売市場においても影響が出てきたようだ。2月27日開札では競落率は100%であったものの競落1物件当たり9.16本と一桁台になった。2019年の下期では10.94本が平均であったので、再販業者の仕入れマインドがやや低くなった感がある。また入札20本を超える物件は無く、最高入札本数は19本であった。その一番人気の物件はマンションで、中央区晴海に所在する「晴海アイランドトリトンスクエアビュータワー」である。本物件は東京メトロ有楽町線「月島」駅徒歩約8分に立地する平成10年2月築、総戸数624戸の大型マンションで、対象住戸は専有面積約12坪の1DKである。売却基準価額は1896万円であったが、これに対し先に記した19本の応札があり、最高価3349.2万円にて再販業者と思われる法人が競落した。

このマンションについては東京オリンピックの開催効果が出やすい地域に立地していることもあり、最近の取引事例では1坪単価330万円超のものもある。従って競落事例も再販価格で4000万円近く目論むこともできるが、昨年夏の時点での成約1坪単価は230万円くらいであった。果たして競落者の思惑通りになるか予断は許さない状況ではある。東京オリンピックの開催を一部では危ぶむ声もあるが、仮にそうなればこういった物件の相場には大きく影響が出るだろう。

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