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2021年5月24日「郊外中古戸建需要堅調か」

東京地裁開札トピックス(21.5.24日号)

郊外中古戸建需要堅調か

 東京地裁の開札対象物件の減少で中古戸建の競落傾向が把握できないところがあり、戸建の競落事例を千葉地裁松戸支部4月22日開札に探した。そこでは東京には見られない高上乗せ率の競落事例があった。それは東武野田線「梅郷」駅から約1.2㎞の位置に存する1戸建である。土地は南西側で幅員4mの公道に面する42坪強で、これに築19年の木造2階建てが建っている。延床面積が36坪弱の4LDK+納戸で所有者はすでに退去し空き家状態にある。この物件の売却基準価額は546万円であったが、これに対し41本の入札があり、最高価1560万円弱で再販業者と思われる会社が競落していった。売却基準価額の3倍近い価格である。このように郊外の1戸建について強気の入札が散見される。先の居戸建てについては正面路線価が1㎡当たり4.7万円で、相続税評価額総額は約670万円であるが、仮に建物価格(評価)を700万円として、競落価格の土地分は860万円になり、相続税評価額の約1.3倍相当である。そう考えると競落価格は積算価格において市場価格に近い。競落会社は再販では2000万円超を予定すると考えられるが、販売可能と判断したのだろう。低利の住宅ローンが販売を下支えするのであろう。

 

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