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2021年9月6日「1R、1階住戸は低上乗せ率で競落」

東京地裁開札トピックス(21.9.6日号)

R1階住戸は低上乗せ率で競落

 中古マンションの高水準での競落が続いている。ここへ来てその傾向に少し変化が出てきた部分がある。それは1Rマンションへの入札がやや低調になっていることである。都心の築浅1Rマンションは依然大量入札の例もあるが、築20年以内の城西、城南地域の物件では入札5本以内の物件も散見されるようになっている。

 8月25日開札で東急大井町線「上野毛」駅徒歩約11分に立地する、築18年の専有面積約7坪の1Rマンションが対象になった。この物件の売却基準価額は1116万円であったが、入札本数は3本に止まり最高価1309万円にて競落された。売却基準価額に対して20%未満の上乗せ率で、この立地のマンションとしては低い水準と感じた。競落の専有面積坪単価は滞納管理費等を考慮しても約190万円である。「上野毛」駅徒歩圏で築20年くらいのファミリーマンションでは成約坪単価は300万円を優に超えると見られ、かなり安く感じる。また、この1Rには賃借料月額7万円超のサブリース賃借権があり、支払い管理費等、固定資産税等を差し引いた実質年収は60万円強である。従って競落価格は年4.5%くらいの水準になり、悪くない水準に見える。しかし、低調な入札であった。その要因の一つに対象住戸の所在階が1階であったことにありそうだ。1階所在の1Rマンションは個人投資家の購入資金ローンが付きにくいと聞く。そんなことが影響しているのではないだろうか。

     開札トピックス   

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