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2020年9月28日号「対象物件増加基調か」

東京地裁開札トピックス(20.9.28号)

対象物件増加基調か

 開札が5か月休止していた東京地裁であったが、8月19日、9月2日と2日間の開札ではその休止の反動増は見られなかった。しかし9月16日開札は66物件と、休止前の6~7割増加した感じである。そしてその競落水準であるが、競落1物件あたりの入札本数が12.5本と開札停止前と比較してほぼ同水準でコロナ禍の影響は感じられない。特に東京地裁の対象物件の6割以上を占めるマンションは売却基準価額への上乗せ率を見ても堅調な競落水準である。9月16日開札の二番人気だったのが都営三田線「千石」駅徒歩約1分に立地する「シティハウス文京千石駅前」というマンションであった。築8年強で13階部分、専有面積約17坪の2LDKのこのマンション、売却基準価額は3998万円であったが、これに対し入札は42本あり、最高価6064万円で再販業者が競落した。滞納管理費等、明渡コスト(所有者居住なので廉価と推測)内装費や登録免許税・不動産取得税を考慮すれば総コストは6400万円程度と思われる。昨年12月にこのマンションの同タイプの階下(7階)の部屋が6580万円で成約しているが、階高の優位性を考えたとしてもこれは強気の競落価格に見える。しかし中古マンション市場が堅調であることの証左とも言えよう。ちなみに次順位の入札価格が6000万円強であり、競落価格が突出した水準でない。

     開札トピックス   

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