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2021年1月25日「2020年東京地裁競売市場の総括(2)」

東京地裁開札トピックス(21.1.25日号)

2020年東京地裁競売市場の総括2

先週に続き昨年2020年の東京地裁本庁の競売市場の総括をしてみたい。先週の本欄ではコロナ禍であったのにもかかわらず競売市場は対象物件の減少の中、高い競落率で推移したことを記した。さて今年の競売市場はどのように推移するだろうか。そこで表1を見て頂きたい。昨年の配当要求終期の公告の件数推移で、これは競売の差押え件数とも言える。昨年の配当要求終期の公告総件数は1120件であったが、一昨年は1279件で159件、12.4%減少している。コロナ禍での昨年春の緊急事態宣言による裁判所機能停止期間が影響したことはあるが、それを鑑みても少ない数字である。これは政府のコロナ禍に対処するための金融支援策によって倒産を抑制した結果と言えよう。従って今年に関しては競売対象物件の増加は暫く起きないだろう。また表2は昨年の競落1物件あたりの入札本数推移であるが、見ての通り昨年の下期は13.58本と急激に上昇している。これは競売市場の競争が厳しくなってきている状況を表していて、今年も引き続き少数物件に対し多くの入札が集まる競売市場となりそうだ。

 

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2021年1月25日「2020年東京地裁競売市場の総括(2)」 競売・公売不動産/底地投資コンサルティング

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