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2021年6月14日「都心マンションの評価書大幅上乗せ」

東京地裁開札トピックス(21.6.14日号)

都心マンションの評価書大幅上乗せ

 都心6区の中古マンションの売買価格の平均がこのコロナ禍にもかかわらず平均9000万円の大台を突破している。都心マンションの億ション化が続く中、東京地裁でも都心マンションの評価について市場価格補正を大きく行う例が増加している。5月19日開札の白金のマンションについても市場価格補正がなされていた。その物件は東京メトロ「白金高輪」駅至近の「白金タワー」である。築6年で42階建のタワーマンションの21階部分の2LDK専有面積約28坪である。このマンションの売却基準価額は1億4200万円であったが、これに対し入札は18本入り最高価1億5699万円で競落されていった。この競落結果を見ると競落価格の売却基準価額への上乗せ率は10.5%であり、さほど大きな上乗せ率ではない。しかし売却基準価額設定にあたり、市場価格補正として20%、さらに個別補正(住戸位置階数、住戸向き、景観など)が11%あり、合計で33%超になっている。もし市場価格補正等がなければ売却基準価額は1億800万円程度になっていたであろう。とすれば競落価格の売却基準価額上乗せ率は45%程度だったことになる。

 ちなみにこのマンション、成約価格は住戸位置中程度で専有面積坪単価が600万円くらいであり、本対象マンションで言えば成約価格予想は現時点で1億7000万円弱かと思われる。ただ競落価格を鑑みるに、競落会社は今後のマンション相場を強含みと見て、これを超える成約価格を狙う考えであろう。

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