株式会社ワイズ不動産投資顧問

2023年1月9日「2023年の1R競落動向を占う」

東京地裁開札トピックス(23.1.9日号)

2023年の1R競落動向を占う

 2022年のマンション競落はファミリーマンションが競落水準を上げる中心にあった。

同じ立地において1Rマンションと専有面積30㎡以上のファミリータイプでは、ファミリータイプの競落水準の方が高い傾向にあった。これは低利の住宅ローンが利用できるということや、新築のファミリーマンションの供給が細っていたことが背景にある。一方で1Rマンションは収益目的であるので低利ローンを購入に使いにくい。さらにコロナウイルス禍により、1R賃貸市場が低調になり空室率が高くなったことで、投資家が購入を躊躇うこともあった。それ故に先のようにファミリーマンションの競落水準、具体的には専有面積1坪あたりの単価が高目であった。2021年から2022年は1Rの賃貸および売買市場にはやや逆風であったように思う。

 しかしアフターコロナに移行しつつある昨今、2023年は、飲食業界の景気回復や大学のリアル授業、課外活動の復活などがあり、これに伴い1R賃貸市場の回復が予想される。

 12月20日2022年最後の開札では京急本線「雑色」駅徒歩約5分に立地する築約5年の1Rマンションが同じ棟内で3部屋同時に競売になった。専有面積6坪強のこれら3物件は売却基準価額1100万円弱のところこれに70%上乗せの1800万円台中盤で競落されていった。この競落水準は専有面積1坪あたり300万円弱で、近辺のファミリーマンションの市場価格と同レベルである。

 2023年は増税やインフレ懸念から資産運用熱が上がりそうで、そういった面からも築浅を中心に(準)都心の1Rの競落水準が上がる可能性を感じる。

    2023/01/27   開札トピックス   

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