2026年5月18日「共有持分スーパー億ションが個人入札」
東京地裁開札トピックス(26.5.18日号)
共有持分スーパー億ションが個人落札
競売市場には1部屋の共有持ち分が対象物件になっているものがある。こういった競売対象物件については、競売の三点セットの最初の方に共有持分の競売であることを明記したページを設けてある。そしてさらに物件明細書中、その他買受の参考となる事項には「本建物は共有持分についての売却であり、買受人は、当該物件を当然に使用収益できるとは限らない。」と明記される。一見マンション1部屋の競売と見えて極端に低い売却基準価額に飛びつき入札することが起きないように裁判所も注意している。
4月22日開札では都営大江戸線「麻布十番」駅徒歩約6分に立地する「ハイネス麻布鳥居坂」の専有面積約27坪の部屋が競売対象になった。この部屋が共有持分2分の1の競売であった。売却基準価額は6805万円であるので1部屋分としてはその2倍相当の1億3610万円の水準である、専有面積坪単価で約504万円に相当する。さてこの競売対象に入札が29本集まり最高価1億8000万円にて個人が競落した。1部屋分換算では競落価格の2倍である3億6000万円になり、専有面積坪単価は約1333万円に相当する。超1等地立地ではあるが築46年近い旧耐震構造物件であり、流通価格は専有面積坪単価で800万円程度と思料される。競落者はもしかすると競売対象が1部屋分であると勘違いしたのではないかとも思われる。仮に勘違いであったとしても、裁判所の公開資料では共有持分物件であると明記してあることから、売却許可決定の取り消しなどは不可能である。このまま代金を納付するか、入札保証金(1361万円)を放棄するよりほかに対処はないだろう。勘違い入札ではなく、何らかの理由で高値入札したのであれば良いが、と思う。



